5. 危険な食品添加物例(着色料)

  食品が本来もつ色は様々で、見た目の美しさで食欲を増進させたり気分的に食生活を豊かにする効果がある。ただ、自然のままの色は、加工段階で退色したり、加工後長期間にわたり色を保持することが困難な場合が多い。特に加熱食品は退色してしまう。そのため製造工程で人為的に色調を調整・強調したり、全く別の色にするため着色をする。

最近は発がん性の問題も多く、合成着色料はどんどん減って来ている。特に問題なのは合成着色料として、石油や石炭のタールから作られる「食用タール系色素」として指定されている以下の12種類である。

食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用青色1号、食用青色2

             不鮮明だが、クリックで拡大できる。
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 参考までに上掲の http://subtle-e.net/ のサイトのデータに見られるように大変怖いものである。このようなデータはネット上にいくつもある。いずれも危険性が高く、アレルギー性、発がん性、赤血球異常、染色体異常、各種臓器、骨格異常など、あるいはそれらの複合作用を呈するものばかりである。これらは、化粧品、医薬品、文具(色鉛筆やクレヨンなど)、加工食品によく使われる。

先ず食品表示をみて「」と名のつく着色料を使ったものは極力避けるようにした方がよい。合成着床料である。なかんずく、潰瘍系がん系の親族を持つ方は注意が必要である。

先進諸外国では、とっくの昔に禁止されているものが非常に多い。それにしても外国の菓子類は、とてもカラフルである。中国、ソ連(現ロシア)、東南アジア、南米などでは実にきれいな色のものを見かけた。あれはどうなっているのだろう? 今でも国内に輸入されているようだが、例外的にアメリカでも見かける。やはり規制が甘いのではないだろうか、不思議でならない。

 先進国と言われる(いや、食品は必ずしもそうでもないかも知れないが、日本の厚生労働省は問題が起きないと腰を上げない面も多い。だから規制ができないないか、あるいは加工食品業界が他国より発達しているので、業界圧力が強くて規制できないのか、いずれかだろうと勝手に推測している。

本来行政の規制の大部分は後追いである。そのために政府があるのだが、後追いをしなくて済むような露払い的な規制ができればこの上ない理想的なことである。理想と現実のかけ離れは世の常で目先の仕事が優先するので止むを得ないのであろう。

 要は消費者自らがが正しい知識を持って「食の安全」に対応する以外に方策はないということになる。大学の授業を思い出したので、わが国の「食品リスク」に関する政策について簡単に紹介しておこう。

 1980年代半ば頃から、先進諸国でO157:H7などの病原性微生物による大規模な食中毒、BSE(牛海綿状脳症)など人畜共通感染症の拡大、ダイオキシン排出などによる大規模な飼料穀物、食品用野菜の汚染事故が発生、加えて高病原性鳥インフルエンザ被害の報告が相次いでなされ、政府もやっと重い腰を上げ国民の食生活を取り巻く情勢の変化へ的確に対応するため内閣府内に「食品安全委員会」を設置、2003年「食品安全基本法」が制定された。同法は、① リスクアナリシス(分析) ② リスクマネジメント(管理) ③ リスクアセスメント(評価・措置)の3要素からなる行政活動の拠所とするものである。これら「リスク評価」とともに食品衛生法も改正され、遅ればせながら「ポジティブリスト制度」も導入された。

やっと本腰が入ったのか政府も頑張っている!!

 話は脱線するが「リスク」という表現が出てきた。ひと言では難しいが敢えて簡単に言うと「危険性」が最も判りやすいだろう。

いま、世界の一部で真剣に考えられているのが、無限広がりつつある宇宙に数えられないほどの小惑星があり、それが地球に衝突する確率である。もし、衝突すれば恐らく直径10km 程度(地球の直径は12,742km)のものなら地球の生命は一瞬に全滅すると言われている。

しかし、その確率は100mのものは1,000年に一度、1kmのものは100万年に一度、直径10kmのものなら1億年に一度という。そんな天文学的な計算はどんな根拠で出しているのか、highdy の能力では想像すらできない。宇宙のどこからいつ忽然と現れるかも判らないし、誰かが見張ってくれているのだろう。たとえ衝突が予想されても逃げることもできないし、残り10万時間も生きていないだろう。

次回は視点を変えた寄り道で天然の保存料について考えてみよう。


 

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