画像処理編

JTrim を使う (6) 合成の時の注意

できるだけ貼り付け合成を使う

ここでは「合成」ではなく、「合成貼り付け」に説明する。その理由は、前に一部述べたが合成は本来、上書き、又は一部透過を使った重ね書きの作業である。自由に位置決めできる便利さから、「合成貼り付け」の方が作業しやすいことが多い。さらに同じ重ね書きであっても、「イメージの合成画面」を見ればわかるように「合成」は加算、減算、明るい画素優先、暗い画素優先といったものもある。これは一般的に使う頻度が少ない特殊性がある。その意味で、授業でやっては見せるがテキスト上では取り扱わない。

 

初めての作業でよく間違う合成法

拡大・縮小の考え方を学ぼう。不慣れな方が最も間違いやすい合成は、上の元画像Aの中のBの部分を取り出して、同じA画像に拡大して合成貼り付けを行う場合に起こる。

Bの部分をAから切り抜きして保存までは誰でもできるだろう。ただここで注意することが2点ある。

① 画面右下の表示倍率が100%でBの部分を切り抜いたとしよう。それを

  表示倍率25%のAに合成すれば、4倍の拡大表示ができると錯覚するこ

  とである。(結果は何も変わらないサイズ)

  つまり、この拡大表示は見やすくするための作業用であって、画像その

  ものの拡大・縮小には全く関係がないこれを間違わないこと。

② それなら「Bの切り抜いた状態で、必要倍率になるようにリサイズで4

  倍に拡大すればいい。」という考えも誤り

  画像は拡大すると粗くなるため汚くなる。だから、元画像の方を先に

  1/4にリサイズしておいた方が良い。この考え方は、商業用写真でも同

  じで、プロはそのために高画質のカメラを使用する。万が一拡大する必

  要があっても画質を確保できるからである。

HPやブログに使用する場合、大部分のケースで縮小する方が圧倒的に多い。画像というものは、縮小することによって美しく見えるのが普通で拡大は逆である。

荒れた画像に気付いたら…

画像キャプチャしてJTrimに取り込んだ際に、ノイズが沢山入ったように荒れた画像に出くわすことがある。黒い文字がはっきり見えなかったり、黒字に白い斑点があったり(下図参照)する。

その場合は、「透過色設定」ボタンを押してみよう。90%以上の確立で正常に直る。

   縮小されるときれいに見えるので、判りづらいがかなり荒れた画面になっている。
   縮小されるときれいに見えるので、判りづらいがかなり荒れた画面になっている。

以上駆け足で JTrim の一部を紹介したが、このソフトは使いようでかなり高度なことも可能である。ネット上には沢山の使い方がアップされているので、詳しくはそちらを参考にしてもよい。

その他のいろいろな機能は、実際の授業度と応用編で学ぶことにしよう。

このソフトで基本的なことを学べば、PhotScape のようなソフトもほぼ直感的に使うことができるようになる。