思いっきり紅葉を楽しむ旅(2)

 

食べ切れない夕食と老人達

 宿(ホテルサーバード)の夕食は季節の味覚「松茸」をアレンジした会席膳ということだったが、生ビールの中ジョキー2杯がなかなか終わらない。紫陽花も梅酒のロックを飲みながら、料理の「量が多いね」なんて言っているうちに、茶碗蒸しや揚げ物が出たり、松茸の土瓶蒸しがあるのに味噌汁は別に出たりする。確かにメニュ―で確認するとそれぞれ記載がある。

どれも美味しいものばかりだが、老人には少々多い感じ。松茸釜飯も具を選択しての味見程度にしか食べられず、ご飯部分は残すことになった。

量が多いと文句を言っているのは、私達だけだろうか?

 

多い理由を考えてみるに、このホテルは、はバーベキュー、キャンプ、サイクリング、はスキー客や温泉客を集め、その他に一年を通じてグランドゴルフ、テニスなど若い人からお年寄りまで呼べる幅広い年齢層をターゲットにしている点が挙げられるであろう。

秋はゲレンデのあちこちに沢山のコスモスが咲き誇るフィールドがあり、行った時もまだ満開の状態できれいだったし、周辺の紅葉も楽しめる。

スキー客には、ホテルから100m足らずの所にリフトも2式あり、上級者から初心者や子供用までスキーが楽しめ、レストランは1階に設備しスキーシューズのままでも入れるように配慮している。

温泉客には、貸し切り露天風呂(家族湯)も10か所以上、山の中腹まで無料シャトルバスで送迎する男女別の本格的露天風呂、さらに男女別の大浴場、部屋にもバスルームがある。


 沢山の来客で賑わっていたが、若い方は30代と40代のカップルを一組ずつ見かけただけで、殆どが70代~80代である。 同窓会や神社の役職者の集まり、一部に企業名があったので、少しは50代や60代の方もおらるだろうと思われる。団体以外のお客さんは、8割以上が明らかに夫婦とみられる人ばかり。日曜日なのに子供は一人も見なかった。

最近何処に行っても老夫婦ばかり、それも年金暮らしと思われる人々が圧倒的である。それだけ高齢化が深刻に進んできた証しとも言える。

 それと気づいたことに、近頃はあちこちのホテルで中国や韓国の方のメイドが増えてきた。いま、外国人の受け入れで問題になっているが、働きたくても働けない人、失業者が多い中で、受入制度の整備法規制が追い付かない状態では、今後大きな問題が起こる可能性が高い。

 ホテルをチェックアウトしてから、周辺の紅葉を見ながら山を下る途中、観光バスと何回も出会った。まだ 10 時前なのにもうこんな山の中まで来るには、何処から来たのか朝はかなり早い出発なのだろう。ツアーでの行楽はお任せでラクな分

早起きができない方には向いていない。それに観光地での余裕がなく忙(せわ)しい行動になる。それに引き換え、highdy の旅は何とのんびりしたことか。 何度もあちこちで車を降り、眺望を

楽しみながら移動する余裕がある。

 


 偶然にも紫陽花も絵を描くことは好きで、一時期絵手紙を習っていたこともある。highdy の場合は書道以外に習ったことはないが、小学生・中学生時代に絵画・書道に関しての賞は沢山もらったことがある。(天性かも?)

道路脇に好都合の駐車スペースがあり工事中の立入禁止区域だが、休工中らしく人気もなければ、工事車両もない空間を見つけた。他人にのぞき見される心配もなく、のんびりと絵が描けるゆとりの時間が持てた。

紫陽花72色の色鉛筆で、highdy24色の顔彩を使って、それぞれ思いおもいの構図で約1時間を過ごした

 

釈迦の霊泉

 何度となく通る奥利根ゆけむり街道紅葉街道である国道291号線や県道63号線だが、何となく気にるものに「釈迦の霊泉」がある。

紫陽花の知人は「ガン」になって手術も受けられたが、万病に効くというここの神水(?)をご主人とともに買いに行かれたという。が、数年もしないうちに若くして他界された。こんなものが本当に効くのなら医者は要らない。しかし「溺れる者は藁をも掴む」思いで、そのご利益を信じるのが世の常でありよく耳にする話である。

それより highdy の講話を聞いて実践した方が、現実的(科学的、医学的、食品学的)で、よっぽど長生きができる。ま、余談はさておき、試しに行ってみることにした。

細い山道を5分余り登ると、だんだん怪しい宗教色の濃い雰囲気の柵囲いや建物、仏舎利塔があり、さらにじめじめした山を奥深く登ると、受付のある建物に着いた。不気味な薄気味の悪い雰囲気で、人影は全くない。一般道からこの場所に着くまで走行途中には人にも車にも出会わなかった。

訪問の証拠に一応車中から上の写真だけは1枚撮っておいて早々に退散!!

 

再び びーどろパーク

 前日の工場では失敗作を見てしまったが、何かお土産を・・・という思いで再びびーどろパークを訪れた。30分以上かけてグラスアート美術館館内作品(一部有料もある)を見たり、販売用展示品を見て歩いたが、結局欲しいものが見つからず仕舞いになった。

 ふと思ったことは、というより二人で気づいたことは、昔に比べてとても求めやすい価格のものが多くなったということ。

全く同じようなものが安くなっていて気軽に買える。highdy紫陽花も装飾用は好みではなく、実用品で良いガラス・陶器・磁器・漆器を沢山所有して(実は滅多に使わないものも多数あるが)いるので、余程でない限りいまさら欲しいものはそれほどない。それに冥途にも持っていけないし・・・、この歳ではこれから使う機会も少ないし・・・。

 

またまた 道の駅こもち、

     白井宿、白井城址

 お昼に近くなりお腹も少し空いた気分で走っていると、またまた道の駅こもちの案内板が目に留まり、再び立ち寄ることに。月曜日で前日のようにイベントはやっていないが、相変わらずの人気で昼前なのに弁当や惣菜はいつもの4分の1以下、生鮮野菜・果物も半分しかないという売れ行きである。つまり、道の駅なのに旅行者だけではなく一般市民もターゲットに商売しているからよく売れる。よく売れるから安くできるという好循環になっている。

それでも、残り物の山菜おこわ、煮物、野菜のおやき、菓子パン、飲み物などを購入して昼食。デザートは出店のブルーべりーと生乳の2色ソフトクリーム、これがまた安くて(310円)でメチャ美味しい。

 この道の駅の裏通りは、何年か前に歩いてみたことがあるが、白井宿という(長さは約800mくらいかな?)昔の街道になっており、いまもその面影が随所に残っている。(こちらも参考になるかも?)

道の真ん中を白井堰という用水路が流れ、幾つも大井戸(つるべ井戸)が保存されている。水路の両側に観光用の歩道、その外側には上下それぞれ一方通行の自動車道になっている。その水路や道を囲むように民家がる。往時を忍ぶ商家の立て看板も所どころに見られ

その繁栄時がうかがわれる。白井堰の写真に見られるように、春は八重桜がきれいな街並みに変身する。

 


 街道のはずれの小高い山の上には白井城址が今も残るが、行ったことはなく今回歩いてみることにした。白井城は長尾景仲によって築かれた城だが、白井長尾氏は上杉謙信に従っており、当時としては大きい2万石で謙信が治領する城であった。北の曲輪櫓の部分が現在は不動尊になっていて、その前の石段を登って城址内へと入ることができる。

 

予算の余る旅を終了!

 今回も2つの城を巡り、もう100名城の半分以上は行っているかも知れない。皆様もご存知の天空の城(竹田城)はあまりにも有名だが、実は沼田城は前者が商標登録されていて「天空の城」が使えず、「天空の城下町」と称している。この城も竹田城同様雲海の中にある写真が撮れることが最近確認されている。

2017年(?)だったか日本城郭協会が財団法人となった50年周年の記念事業として、続100名城を選定、沼田城も登録されている。

 調べてみると、天空(雲上)の城は日本各地にいくつかあるようだが、売り物にするには商標登録はとても大切な手段である。

 いつもより格別にゆったりした無計画の旅行だったが、お土産も漬物、七味唐辛子、栗羊羹など、大したものも買っていないので、大蔵大臣の紫陽花の報告では予算の半分以上を残してしまったようである。

きっと、紫陽花から近々昼食会へのご招待があることだろう。